真っ直ぐな一本道をひたすらに駆けて行くと、やがてその道が開ける。 そこには小さな家がぽつんと建っていた。 偉大なる魔女、モールの住む家。 若い頃はアルデハラ国の魔法使いの長として城での公務を行っていたが、歳を取り長の座を退くと森の奥に一人で住むようになった。 城下街は人が多く住みづらいという理由らしい。 そしてモールは生涯独身を貫いている。 基本的に人嫌いなんだそうだ。 何とも変わった魔女である。