「ルリ、この方がいつもこのフェリウムを叩くエレフィだよ」

フランは気を利かせて、奏者を連れてきてくれた。
エレフィは30歳位のとても綺麗な女性だった。

「エレフィさん。初めまして、るりと言います。早速なんですが、よくダンスで演奏する曲をひい・・いや叩いて貰ってもいいですか?」

「ええ、喜んで」

エレフィはそう言うと、椅子に座ってフェリウムを奏で始めた。


その音は、ピアノというよりチェンバロに近い。
曲は踊りやすいスローなワルツ。