グレイの部屋は少し薄暗い。
部屋一面に大量の本が乱雑に積み重ねられて、窓も大量の本で隠されているからだ。
本棚はあるのに適当に置かれている為、本棚の意味を成していない。
そして、全体的に散らかっている。
るりはついついその光景が凄すぎて、目が点になってしまった。
これが噂の片付けられない女ってやつ?
顔は綺麗なのに、残念・・・・。
「は・・・はい。お布団が気持ちよすぎて、爆睡しちゃいました。しかし凄い部屋ですね」
「ああ、すいません。片付けようと思っているんですが、なかなか出来なくて。良く眠れたならいいですね。・・・ではこれからここの事を説明していきましょうか」
グレイはるりを椅子に座るように促す。
テーブルには薄暗いからか、昼でもローソクの明かりが照らされている。