どうしよう……。






誰もが通り過ぎていく中、琉生くんだけは違ったんだ。








『大丈夫ですか?』









声をかけられてびっくりしたの。


きっと、こんな面倒事には誰も首を突っ込みたくないだろうから。





だから、……戸惑ったの。






声をかけられるなんて、本当に心配してくれる人が現れるなんて、思ってもみなかったから。






『聞こえてます?
 大丈夫ですか?』




『……っ、』