私の教室・2年6組に戻ると、私の前の席の桃葉が振り返った。 「どうだった?」 「いつもどおり、ちゃんと言えたよ」 「そっか。よかったね」 桃葉は、私の恋を応援してくれている。 桃葉に話そうか迷ったんだけど、一番の親友だから言ったんだ。 「あっちの反応は?」 「それもいつもどおり」 「進展なしかー。つまんない」 唇を尖らせて桃葉は呟く。 進展なんて、起こるのかさえわからない。 だってこれは、私の一方的な片思いだもん。