「う…んん。」
なんだろう、ふわふわする。
ここは…どこ?
確か私、色鉛筆拾って、璃ちゃんの家に行って、澤井くんに……
ガバッ
祈は勢いよく起き上がった。
ここ、どこなの!?
「目が覚めたかい?

祈ちゃん」
扉があき、コーヒーを乗せたおぼんをもって日向がひょいと顔を出した。
「澤井くん…っここどこ?どうして私…。」
「まぁ、落ち着いて。コーヒーでも飲んでさ。時期に日が沈む。その時にゆっくり話すよ」
そう言われて仕方なく温かいコーヒーを飲んだ。美味しい。だけど、この人はどこか信頼できない気がする。
ふと窓を見ると、自分らが通う学園の校舎の塔が木々から突き出で見えた。
そして下の方を見ると、噴水、門、花、などが並んだ大きな庭が見えた。
ここ、もしかして。

「ひゅ、日向、くん」
「ん?」
「ここってもしかして__

旧校舎なの?」

当たりかハズレか読めない笑みを浮かべて、軽く頷いた。
「後で説明するって言ったけどね、わかっちゃったんならしょうがないかな」
そう言って今まで立っていた日向くんは私がいるベッドの近くにある椅子に腰を掛けた。
「七人の使徒(エレメント)は、しっているよね。」
「は、はい…」
「僕は七人の使徒の第五騎士。こうやって空間と時間…あと内部を少し弄る力を持っててね、それはクロノクレーターっていうんだけど、ってあれ」
たくさんの事を聞きすぎて祈の頭部からプスプスと黒い煙が出てきた。
「な、ナニヲイッテルノカワカリマヘン」
「そうだね、僕もそうだったよ」
でも今は休んだほうがいいかもねといって、日向は部屋から出て行った。