彼は高校の1つ下の後輩で、明るく皆の人気者だった。
そんな彼と付き合い始めたのは彼が高2、私が高3の時。
私は初めての彼氏にドキドキして、上手く話せなかった。
けれど、とても幸せだった。
「ここが今までのデザイン画や雑誌を保管している資料室です」
特に会話も無く、黙々と案内をしていく。
「えっと、ここが最後なので工房に戻ってリーダーにーー」
それは突然の出来事で、気付いた時には蒼汰にデスクの上へと押し倒されていた。
「あ、蒼汰君…」
「ねぇ、水晶さん。俺、ずっと貴方に逢いたかった…いきなり別れてって言われて、そのまま俺の前から姿を消して…俺の事、弄んでたの?」