「えっと……今年入学した宮野咲(みやの・さき)です。役員って言うだけでも恐れ多いのに会計なんて……良いんですか?」

「良いんだから指名されたんじゃないの? あ、オレは2年の遠山旭(とおやま・あさひ)だ」


咲が一瞬だけビクっと肩を震わせたかのようにも見えたが、誰もそれを気にすることなく淡々と自己紹介は進み、


「湯浅蛍人(ゆあさ・けいと)です。宮野さんと同じ1年です」

「2年、榊奏(さかき・そう)。ボクが選ばれるであろう事は既に予測していました」


全員が終えた所で柚太が言葉を発そうとした瞬間であった。

真っ先に最後に自己紹介をした奏に対し、蛍人が不思議そうに言葉を発した。