「無視しないでよね!」

「音入るかな……」


思わず怒鳴った里緒の言葉にも動じない奏は手でマイクを軽く叩き、

それが響いている事を確認すると、ようやく里緒の相手をし始めた。


「ごめんね。大きな声が出せなくて、マイクを探していたんだ。
マイクが必要ない位に大きな声の誰かにマイク取られてさ。困ったものだよ」

「…………っ!!」

「それから会長になれる事になったって? 偶然だね。ボクも同じだから」


里緒が会長だと言う事にもざわついたが、更に相手である奏も同様である事を知ればまた更にざわつきは増す。

ここで全員が初めてこの対決が新会長同士によるものだと知らされたのだった。