またしても告白コールの嵐だ。とうとう耐えるに耐えきれなくなった郁人は深呼吸をし、

マイクを片手に全員に向かって叫び出す。


「大好きだから! 何年経ってもずっとこの気持ちは変わらないから!」


半ばヤケになったこの言葉は、マイクを使っているせいか体育館だけではなく外にも響き渡っただろう。

一気に体育館は静まり返った。誰に対する告白かは分からないものの、

あまりの郁人の迫力に誰に対しての告白かを聞く者は誰も居なく。

息を切らしながら顔を真っ赤にした郁人は、そのまま佐和にマイクを渡して邪魔にならない位置に戻った。