すらっとした色白モデルと言うよりも、体育会系の健康的な肌色の宮代にはあまり似合わないような選曲に、

彼のクラスメイトがいるであろう周辺は驚きを隠せないでいるよう。


「第1対決。先行は大学卒業までに彼女をゲットしたい普通科宮代。はりきってどうぞ!」

「……!?」

何故それを知っていると訴えたげな様子の宮代、匡平にそれを言おうとした瞬間に曲は始まってしまった。

宮代が開き直ったかのように歌うそばで、それを聞きながら両生徒会のメンバーは感じた。

“自分の曲紹介の時、秘密が暴露されるのか”と。

自分のはバラされたくはないけど、意中の相手のは聞きたい。

そう思っているのは里緒や郁人と言った、ほんのごく少数であろう。

対決を見届ける生徒達からすれば、生徒会メンバーの秘密が聞けると言う楽しみが増えたと感じた者も少なくはない。