「はい! 皆こっちにちゅーもぉーくっ!!」


その言葉に今まで楽しく談話していた声は聞こえなくなり、一斉に視線はとある場所に集中した。

その視線の先には歌のスタンバイ中である旭に代わり、マイクを片手にノリノリに視界をするのは佐和の姿があった。

現時点で司会進行の代行が出来そうな人物が、佐和しかいなかったからである。


「本当ならば此処でビンゴ大会と行きたい所なんだけど、少し予定変更になりまして。
先に我らが生徒会役員であり、この会の司会進行役である遠山旭君が歌声を披露してくれます!」


佐和のその言葉に1年と3年の生徒は楽しそうな声を上げた一方で、

旭と同級生である2年の生徒はまるで石像のように硬直する者が大多数であった。