「何ですか先輩、そんな悲鳴を上げて。みっともない」

「湯浅、俺が何をした? 何か恨みでもあるなら言ってみろ」


悲鳴に驚いたものの、やはり蛍人はどこまでも冷静さを失わない。

それどころか何故柚太が悲鳴を上げたのか、その理由すら分かっていないようだ。

奏と咲による事情説明により、なんとか蛍人から柚太の元へ新役員のメモが戻った所で。

旭と咲……もし予知出来ていなければ奏にとっては待ちに待った瞬間が訪れようとしていた。


「じゃあ、発表するぞ? これでも一応佐和と一緒に必死になって考えたんだからな?
よーく聞けよ。1度しか言わないから」


ゆっくりと、深呼吸をする柚太。緊張感に包まれた空気の中、そのメモを読み上げ出す。