“予知か”と誰にも聞こえないようにボソリと小声で呟いたかと思えば、

旭は話が早いと思ったのか柚太に向かって歌わせてもらっても良いか、と頼んだ。


「どうしても歌いたいって言うなら俺は構わないけど」


旭からすれば、本当にあっさりしすぎだと思ったのだろう。

本当ならば止めたい柚太達であったが、奏が見たならば止めてもそれが起こる事は確実だろう。

無駄なあがきはしたくないと思ったのだ。

つまり柚太、佐和、蛍人、咲は既に観念していたと言う事になる。恐らくは奏も。