「それはそうと。来年度から夏の合宿、大学でもやるみたいだな」

「ああ、そういえばそうだね!
確か大学1年生は高校3年の総合成績が悪い人は強制的だって言っていたっけ。
大学2年生以降は任意みたいだけど」


佐和の悪意ない言葉と、その言葉に対しての後輩達の生温かい視線に再び柚太は心が折れそうになるも、

それをグッとこらえた。柚太もそうだが佐和も強制的に合宿に行く対象者となっていたからだ。


「また皆と一緒に夏の合宿なんて楽しみだなあ……」

「……佐和先輩。それ、喜んで良いんですか?」


既に気持ちは夏の合宿にある佐和。成績が悪かったから強制的に決まってしまったと言うのに、

佐和はそれよりも皆と一緒に過ごせる事が嬉しかったようだ。