「佐和ちゃん先輩……友情の意味での好きと言う事を言っているんじゃなくてですね……」

「ん?」

「いや……もう良いです。何言ってもやっぱり佐和ちゃん先輩には敵いません」


里緒はスルリと佐和の手を放すと、もうこれ以上はお手上げ状態のよう。

諦めて食べている途中だったお弁当に再び口を付けた。


「えーっと、里緒ちゃん?」


不思議に思う佐和であったが、里緒は無反応のままただご飯を食べ進める。

すると今度は里緒の代わりに咲が佐和の話し相手となった。