怒り狂う柚太を無視し、ゆっくりと立ち上がった郁人は佐和の持っていた荷物を拾うと2人で帰ろうとする。

佐和も特になんの疑問を持つ事もなく、郁人の後に続く。


「郁ちゃん、ワタシ持てるから大丈夫だよ?」

「いいよ。これくらいさせて。迷惑かけちゃったしね」

「こら、勝手に何やっているんだ!! っていうか置いて行くなぁ……!!」


3人はパレードの音楽が賑やかになり始め、誰もがそこに釘づけになった頃。

ひっそりと夢の国を出国するのであった。