出来るだけ空いている所を探そうとしても、やはりそう言った場所はない。

諦めて入り口近くのお店でお土産を買う事となった。


「郁ちゃん、本当に平気? 足踏まれちゃったら大変だよ?」

「気をつけるよ。それに少しの買い物くらいなら平気だし」


代わりに買ってこようかという佐和の申し出を、郁人は断った。

さすがにそこまでは迷惑はかけられないと思ったのだろう。

店の前までたどり着けば、予想通りの混雑ぶり。はぐれないようにしても確実にはぐれてしまう。

その為45分したらお店の入り口付近で合流する事を決め、一時3人はバラバラになるも。

10分もしない内に男2人が適当な物を買ってすぐに出て来た。