郁人が勝手にこの話をやめようとするも、

途中でそれに柚太は気付いたのは再度聞き出そうと必死になる。

郁人はこのままやり過ごせると思っていたのか軽く舌打ちをした。


「ほら、言えよ。その方が楽になるぞ?」

「…………………だから」


柚太は1度聞いた質問は答えが来るまでしつこく聞いて来るという事を、郁人は知っていた。

だからここは素直に諦めてキチンと話した方が得策だと考える。

だがやはり恥ずかしい物は恥ずかしいからだろう。

郁人のその理由を告げる声は、他の来場者達の笑い声にかき消されてしまった。