翌日の晴れた昼下がり、奏は買い出しの為に1人で近くの百貨店へと足を運んだ。

目的地まで残り数百メートルに差し掛かったところで、奏は予知の中に出て来た女の子と遭遇した。

着ているワンピースの色から髪型まで全て一致していた。

何故事故に遭うのかももう分かっている。

近くで知り合いらしい人とお喋りをしている母親を待つ事に飽きて、近くをうろちょろしている時だ。

反対側の歩道で気になる何かを見付けたのだろう。

それに近付こうと、横断歩道のない所を走り出した途端……。

その惨劇がまた頭の中によぎった奏は、それを現実にはしたくないという一心で反対の歩道をジッと見つめ、

今にも走り出しそうな女の子を止めた。