奏はその言葉に対して溜息を吐き、“旭と同じ事を言うんだね”と残念そうな顔で言う。
言い終えた咲はうつむいていた顔をあげ、真っ直ぐに奏の顔を見つめた。その表情は今にも泣き出しそうである。
「言いますよ。誰だって」
「確かに誰も彼も言うね。どうして変えようとはしないのかって。
“遠山先輩ではないですが”って事は、あの時の会話聞いていたんだね? だったら話は早いや」
奏はゆっくりと呼吸をし、その言葉に続く先を話し始めた。
「過去を変えて罰当たりなら、未来だって変えるのは罰当たりだろう?
もし未来を変えた所で罰が当たったら? 未来が悪い方向に変わったら? それこそ元も子もない話だよ。
この力は良い事も悪い事も全部見えて、その先の楽しみをなくすだけの力だよ。
……それでも君や旭は反論するだろうね。あの時の旭も、今の君もそんな感じだから」
言い終えた咲はうつむいていた顔をあげ、真っ直ぐに奏の顔を見つめた。その表情は今にも泣き出しそうである。
「言いますよ。誰だって」
「確かに誰も彼も言うね。どうして変えようとはしないのかって。
“遠山先輩ではないですが”って事は、あの時の会話聞いていたんだね? だったら話は早いや」
奏はゆっくりと呼吸をし、その言葉に続く先を話し始めた。
「過去を変えて罰当たりなら、未来だって変えるのは罰当たりだろう?
もし未来を変えた所で罰が当たったら? 未来が悪い方向に変わったら? それこそ元も子もない話だよ。
この力は良い事も悪い事も全部見えて、その先の楽しみをなくすだけの力だよ。
……それでも君や旭は反論するだろうね。あの時の旭も、今の君もそんな感じだから」