「ほら、食べて? あーんは?」

「笹原の仕業か……」

「?」


今までの話題はなかったかのように、

タイガーマスクの佐和は柚太の口元にスプーンですくったおかゆを出したまま。

この年齢になってやられるとは思わず、柚太の体温は恥ずかしさで更に上がったに違いないだろう。

ヤケになった柚太は言われるがまま、佐和が差し出したおかゆを口に入れた。


「ったく、何の罰ゲームだよ……」

「何か言った?」

「いや、別に……」

「……? なら良いけど……じゃ、次はっと」


勉強机の椅子に腰掛け、その様子を妙に面白そうに見ている旭。

柚太があーんをされた時の照れ方に対し、今にも笑ってしまいそうな勢いであった。