「普通科の会長も風邪ですか……呆れますね。
あの2人、先週の金曜日に“風邪には気をつけろ”って放送入れていたくせに。
自分達が熱を出してどうするんですかね……全く」

「あの2人も、もしいるならば兄妹に伝染させればいいと思います。
僕もそうやって熱出した時治しましたから……」

「……蛍人?」

「いえ、ただの独り言です……」


ボソリと呟く蛍人の独り言はさておき。佐和が悩んでいるのは奏のお見舞いに行くべきか、

柚太達のお見舞いに行くべきかと言う事であった。

どちらとも行くと言う事はさすがに出来ない。ならばせめて片方でも……でもどっちに?

佐和の頭の中はパンク寸前であった。