ワンコールですぐに電話が繋がり、

咲が口を開こうとするとすぐに里緒の怒声交じりの声が咲の耳いっぱいに広がった。


「さっちゃん、何ですぐに出ないの!?」

「あの……さっき出て来たもので…………」


それを知ったかと思うと、里緒は急に態度を変えて妙に先程と比べれば大人しくなる。

一言咲に謝罪を入れたかと思えばまた態度を一変させる。それに咲はただ苦笑いをするだけだった。

聞かれたのはやはり“会えたのかと言う事”と“告白はしたのか”の2点だけであった。

咲は恐る恐る全てのあらましについて嘘偽りなく里緒に答えた。

嘘を吐く事は咲の性格上、出来ないだけではない。

もしその嘘がばれてしまったら里緒は更に恐ろしくなる事は確実だからだ。

告白についてはややモゴモゴとしていた事もあってか、里緒は更にそれを深く追求し出した。