「だったら全員、明日のバーベキューはかなり美味しく食べられるな。
榊はないとか言っていたけど、懸命にやってダメだったなら仕方ない事だ。気にするな。
良いか皆。肉と野菜、湯浅に全部持って行かれないように張り切って食うぞ!」


柚太が明日のバーベキューへの意気込みらしきものを語る中、小声で奏は旭に改めて詫びを入れた。

旭が“何の事だ”とまるで忘れたかのようなそぶりを見せ、奏はそれに後悔する。勿論悪い意味ではない。



翌日のバーベキューはそれぞれ思う存分楽しんだ。

柚太が懸念していた通り、蛍人は用意された全員分を食べる勢いであったと言う。

こうして波乱に溢れた合宿は幕を閉じたのであった。