「時に遠山。お前、前に水着の女に絡まれていたよな?」

「…………?」

「今、正にその水着の女がいるのだが」


旭は思わず後ろを振り向く。するとそこにいたのは、あの時情報をよこした水着の幽霊であった。

その時旭は思い出す。水着幽霊が情報をよこす代わりに、水着幽霊の頼みを聞く事を。


<ナンダカ、貴方ノ中ノ子モイナクナッタミタイダシ、約束ヲ果タシテ貰ウワ>

「い、今じゃなくたって……」

「俺は構わないけれど? って言うか、ずっと気になっていたんだ。何でお前は俺にタメ口だ?
まあ、敬語使われるの苦手だから良いけど。少しは敬えってんだ。
ちょっとムカついたから俺は助けない。何とかしろよ」

「ちょ、さっきと言っている事が……って、く、来るなぁぁー」