「1番だからってそんな気負うな。我慢しないで肩の力を少しは抜け。
すぐにそうしろと言う方が無理かもしれないけど、
そんなんで残りの高校生活やっていけないぞ? 少しずつで良いから。
頼っちゃいけないとかいう事は決してない。不安なら俺に言えば良い。お前と俺らに線だけは引くな」


沢谷は優しく笑って旭の頭を軽く叩き、先輩らしさを見せる。

不安そうにしていた旭は声を震わせながらようやく言葉を口にする事が出来た。


「な、んで…………そんなに……」


“優しくするんだ”と言う言葉が今にも消え入りそうな声だったせいか、

全て伝えられたかどうかは定かではない。