「愛を拒まれてしまった所へ、心地よい呪い(まじない)をかけられただけだ」

「……間違っちゃいないな。成仏しかけている所に追い打ちかけるように先生がお祓いしたから」


先程までの水城の声よりも低音で、ボソリと発せられた言葉。

それから沢谷は確信する。降霊が無事に成功をした事を。


「古瀬、それから真山達も。早く聞きたい事を聞いておけ。
水城は頑丈だけど長時間憑かせたままだと流石にヤバいから」


沢谷は安心しつつも柚太達に早く聞くように促した。

初めて見る降霊に興奮を抑えられずに目を輝かせていた柚太達は、

慌てて聞くべき事を聞き出そうとした。が、柚太達よりも真っ先に尋ねる者が1人。