「最後とか言っている場合じゃないし、こんな無理されてまで捜してなんて欲しくない」


目的地をおんぼろ小屋からスタート地点へと変え、旭になったかなこはそこへ向かう。

入れ替わってしまった旭がそれを必死に止めようとするも、

かなこの強い意思に旭は自分を取り戻す事が出来ずにいた。


[オレはまだ捜す! こんな怪我大した事なんて……!!]

「有力な情報を活かしましょう。それを皆さんに伝えなければ。小屋に向かう必要なんてありません」


かなこの言葉に旭は更に怒りをあらわにするが、

かなこは先程までの旭同様にそれを無視してただ前へと進むだけであった。

怪我の痛みと流れ出す血を気にせずにただひたすらに。