「遠山君、何か抱えているでしょう?」


特訓と言うよりはまるで授業のように勉強をする霊力タイプの部屋。

その内容は霊力の有効活用法。例えば呪符の作り方や、まじないのやり方。

それから昨日旭がやったような他人の霊力を上昇させるやり方などである。

また、霊力タイプの中でも特に弱い人は霊力の強い旭達とは別の場所で特訓をしている。

その為か昨日よりも部屋にいる人数は若干2分の1以下であった。


授業を何事もない素振りをしながら聞いていた旭であったが、

隣にいた3年生の女子生徒にそうやってこっそりと話しかけられた。

旭は一瞬ドキッとし、何も抱えていないと否定をしたい気分に陥った。

しかし力が弱い人ならまだしも、この部屋には力の強い人しかいない為否定をするだけ無駄である。