<ネエネエ、コノ中ダッタラ貴方ガ1番私達ガ見エテイルンデショ?>

<チョットハ相手ヲシナサイヨ。説明ナンテ聞イテイナイデサ>


何故か山だと言うのに水着姿の幽霊2人が、黙ったままの旭にひっきりなしに声を掛けて来る。

旭はそれをうっとうしいと思ったのか、手でしっしっと払いのける。


(山であろうが海であろうが、こうなる事は変わらないんだな)


学校ではほぼ快適に過ごせていただけに、

恐らく生徒会メンバーの中では1番この合宿に来たくなかったのかもしれない。

チラッと他の人を見れば斜め前の女の子はチョンマゲのお侍に口説かれている様子。

女の子は存在そのものは見えているようだが、お侍に見向きもしない。