「……やっぱり相変わらずいつもの湯浅君、だね」

「ああ。体育大会の出来事がまるでなかったみたいだな」


食べる事に意識が行っている蛍人。その食べる様子を見た2人は安どするのであった。

あの時のままずっと変な様子のままだったら、恐らくこんなに食べる事はしない。


「……でもさ」

「どうしたの? 旭」

「無表情で軽々食べる姿ってやっぱり怖いな。楽しそうとかならまだしも」


旭に言われて奏は改めて蛍人を見る。

そして旭がやや冗談交じりで言う言葉に納得の意を示した。

蛍人はただいつものようにボーっとしている様子のまま、食べていたのだ。


「彼を見ていないで、ボク達も食べようか。特訓していて倒れたら大変だしね」


蛍人がおにぎりを8個ほど食べた所で、旭と奏も持参したお弁当を食べるのであった。