「おいっ! 大丈夫か!?」

「大丈夫です……ただ、やっぱり僕は……」


蛍人が言葉を続けようとしたその瞬間に、少し遅れて普通科生徒会のメンバーも合流した。

その信じられない光景を見た郁人は僅かに震えた里緒に状況の説明を求める。


「笹原さん、これはどういう事なのか教えてくれるよね……?」


こくりと頷き、里緒はゆっくりとつい先ほど起こった出来事について話を始めた。





それは普通科生徒会室で郁人が佐和とのデートを申し込んだ位にまで、時間はさかのぼる。

里緒は意を決したかのように蛍人を再び呼び出し、改めて交際を申し込んだ。