「僕以外にも騎馬はいる事を知らないなんて、本当にバカとしか言いようがないな」

「そっちも俺達に気を取られて、何ハチマキ取られちゃっているんですかねえ?」


柚太も郁人も怪しげな笑みを浮かべている中。

互いのチームはこれ以上この2人を野放しには出来ないと、無理矢理引きずって元の位置に戻り、

終了の合図を待った。柚太と郁人共にまだ言い足りないようで相当な不満を持っていたようではあったが。

不満げな様子の柚太の隣では、横村がカバンに香水がかけられる事に怯えていた。

残る馬役の2人は思った。“出来ればもう決勝には行きたくない。今のでもう精一杯だ”と。