蛍人の言葉のせいか、柚太は先程の二人三脚での惨事を思い出し、少し良くなったと思った顔色が再び悪くなる。

蛍人は悪いと思ったのか、柚太の背中をゆっくりとさすり始めた。


「どういうつもりだ?」

「吐きそうなくらいに気分が悪いなら、いっそ吐いた方が楽になるかと思いまして」


やっぱり蛍人は何があっても相変わらずいつものどこか抜けている蛍人だ。

柚太は背中をさすられながらボケーっとそんな事を思っていた。