まるで疾風のように走り抜け、1年から3年全てのどのチームよりもかなり早いタイムでのゴールとなった。

もちろんそれは失格行為でありペナルティの対象でもある。

F組全員は佐和の大暴走に手で顔を覆った。

佐和が気付いた時、柚太は目を回して立っているのもやっとの状態であった。


「柚太でも真山の暴走止められなかったか……」


既に走り終え、ゴールで待機していた同級生が表情を暗くして呟いた言葉は、2人には届かず。

2人が戻って来た時、後輩の……特に旭が佐和に対して怒りを露わにしていた。