再びコースに戻り走り出した蛍人は何とか順位を1つ上げて3着でゴールをした。
ビリにならずに済んだ事に安心しつつも、
強引ではあった物の一緒に走ってくれた人にお礼を言おうとしたその時。
「有難うござ……!?」
「やだ、強引なんだから。でもちょっと嬉しかったな」
焦げ茶色のセミロングの髪を、ポニーテールにした里緒であった。
蛍人は無我夢中になるあまり里緒の手を握ってしまっていたのだ。
「…………あ、ああ」
徐々に震えだす蛍人は顔を青ざめさせ、
まだ1年の出場選手が全員走り終えるまで待機していなければならないと言うのに、
その場から里緒を置いて校舎の方へと走り去ってしまった。
ビリにならずに済んだ事に安心しつつも、
強引ではあった物の一緒に走ってくれた人にお礼を言おうとしたその時。
「有難うござ……!?」
「やだ、強引なんだから。でもちょっと嬉しかったな」
焦げ茶色のセミロングの髪を、ポニーテールにした里緒であった。
蛍人は無我夢中になるあまり里緒の手を握ってしまっていたのだ。
「…………あ、ああ」
徐々に震えだす蛍人は顔を青ざめさせ、
まだ1年の出場選手が全員走り終えるまで待機していなければならないと言うのに、
その場から里緒を置いて校舎の方へと走り去ってしまった。