「やっぱり真山先輩って部活対抗リレー以外の走る種目には出ないんですね」
「ああ。あいつの脚力が脚力だけに、な。
何とか頼み込んで二人三脚には出られるようにはなったけどな」
“一緒に走るのは俺だけどな。それが条件だったし”と呆れたように言う柚太ではあったが、
その表情は満更でもないようだ。そんな柚太の様子に咲は思わず笑みを零す。
なんだかんだで柚太は優しい人なんだと思いながら。
咲が笑っているのを見た柚太が何故笑うのか聞き出そうとした瞬間、
「ただいまより……」
新たな競技に突入する事を知らせるアナウンスがタイミングよく流れ出す。
「あ、次の競技が始まるみたいですよ」
咲はそのアナウンスにつられるように柚太から離れて行き、
柚太は結局言いたい事を言えずじまいになってしまった。
「ああ。あいつの脚力が脚力だけに、な。
何とか頼み込んで二人三脚には出られるようにはなったけどな」
“一緒に走るのは俺だけどな。それが条件だったし”と呆れたように言う柚太ではあったが、
その表情は満更でもないようだ。そんな柚太の様子に咲は思わず笑みを零す。
なんだかんだで柚太は優しい人なんだと思いながら。
咲が笑っているのを見た柚太が何故笑うのか聞き出そうとした瞬間、
「ただいまより……」
新たな競技に突入する事を知らせるアナウンスがタイミングよく流れ出す。
「あ、次の競技が始まるみたいですよ」
咲はそのアナウンスにつられるように柚太から離れて行き、
柚太は結局言いたい事を言えずじまいになってしまった。