翌日にはこの事が学年中で話題となり、日が経つにつれて噂はどんどん真実から遠ざかって行く。

本当は野球部の部員がぶつけてしまったのであり、蛍人はそれを止めようとしただけである。

それなのに何処からか蛍人がわざと念力を使って千智にぶつけた、と言うようになってしまう。

怪我をした千智はそれを全力で否定するも受け入れて貰えず、

ぶつけてしまった野球部員も1年生だからという事もあり、目上の2年には訴えが届かなかった。


当の本人である蛍人はと言えば。

千智自身は気にしてはいないとはいえ、これ以上千智を傷つけたくないと言う事から彼女との距離を置くようになる。

それの1番手っ取り早い方法は学校に行かないと言う事。彼女は蛍人の自宅を知らないからだ。