「先輩、先輩は会長なのでアンカーが良いと思います!」

「お、そうか?　じゃあアンカーは俺で決まり、っと」

「そんな安易に決めて良いんだ……?」


柚太の隣にいた旭がその即決ぶりに唖然とする。

それを提案する咲も咲だが、すぐに決めてしまう柚太も柚太だ。


「第一走者は……あ、そもそもお前達ってどれくらいの速さで走れるんだ?」


柚太が必ず聞かなければならない肝心なタイムの事を思い出し、4人に聞いた。

それまでブツブツと小声で話していた佐和、旭、奏の3人は一瞬、会話が聞かれていたんじゃないかとヒヤッとしたが、

そうでもなかったようで安心し、タイムを柚太に教えた。