俺はしーの手首をつかんで引き寄せると ぐしゃぐしゃとタオルの上から頭をかき回した。 ああ、もう。なんでこんないい匂いするんだよ………。 しーに、酔ってしまいそうだ。 「ありが…と……。」 そう言って見上げたしーの顔は 寒さのためか紅く染まっていて その綺麗な琥珀の瞳は淡く潤んでいて さらに、上目遣い、なんて… ………っ! 「………べつ、に。」 ずるい。