『しーちゃん、おはよう。』

『あ!ハルくん、おはよ〜。』


産まれる前からずっと一緒だった私たちは


なにをするのも一緒だった。


でも……


『あ、ハルくん!』


『ハルくん、遊ぼっ!』



ハルくんはいつも人気者で



『しーちゃんも、おいでよ。』

…私はそれが嫌だった。


たくさんの子たちに囲まれるハルくんを


少し遠くから見つめる。



自分から逃げたくせに


すぐそばにハルくんがいないことが

みんなにハルくんをとられたみたいで


すごく嫌で、

悔しかった。