「もぉー!着替えるからとにかく出てってよね!」



そう言って背中を押す

小さなてのひらさえも




愛しい


なんて思ってしまう俺は



そうとうな重症だ。








…そんなことを思っていると、花織さんがにこにこと話しかけてきた。



「もぉー。汐里ったらツンデレなんだからっ♪ねー。ハルくん。」




………。



ツンデレ。


なら、いいよな。


少しでも気があってくれんなら、さ。






「そうだ!あなたたち早く付き合っちゃえばいいじゃない!」



…そうできたら、どんなにいいだろうな。



―もしも、しーと付き合えたら。なんて。