「そんなに怯えないでよ。とって食べる訳じゃないし?」


王子様に言われて、やっと自分の肩が震えていたことに気がつく。


「さて。じゃあ俺は公務があるから行くよ。離れがたいけどね。」


是非行ってください!


内心思いつつも、そんなことをすれば今度こそ危ないと思いとどまった。


「行ってくるよ俺の愛しい人。」


王子様はそう言い残して部屋を後にした。