でもなんで?

王子様と私みたいな最下級の人間の接点なんてあるはずがない。


でも、


「それより、私は家に帰らせていただきます!
早く帰らないと、母にしかられるので。失礼します!」


私はきびすをかえし、扉のドアノブに手を伸ばす。

すると、


「え、逃がさないよ?」


「っわ!?」


王子様が私の両脇に手をつく。

つまり、

扉と王子様の体に挟まれて


逃げられない!