温かかった。
どんなに温かいスープなんか比べものにならないぐらい。
佐恵子さんごめんなさい。
今日だけ…今日だけこの幸せを味合わせてください。




そしてお兄ちゃんが
優しくそっと放した。






「どうでしたか?ファーストキスは?」

「温かかったです。」


顔が赤くなってしまう;)
お兄ちゃんはフッと笑って部屋に行った。

そういや…お兄ちゃんさっきリビングに来たとこだよね…?
あたし悪いことしちゃったなぁ…。

でも…お兄ちゃんの彼女。
佐恵子さんに可哀相なことした…。
私って最低じゃん。
最低なことして、幸せだったから。
もう佐恵子さん、家に来たらどうしよう…。




それより…お兄ちゃんキスしてくれた。
きっと嫌だっただろうな。
兄弟だもん。



どんな思いで部屋に戻ったのかな?