「優斗…。」


お風呂に入りながら、この言葉しか出なかった。
でも何故か、どんなに名前を呼んでも
優斗の顔は悲しい顔しか浮かばないんだ。

なんで優斗はそんな顔するの?




お風呂に上がって部屋に直行する。

そして眠りについて…




夢を見た。









優斗がいる。
手を差し延べても届かない。

「優斗ー!」

名前を呼べば呼ぶ程、優斗はだんだん遠くに行ってしまう。



「瑞希には、笑ってほしいから…そんな顔するな!毎日元気でいないと、俺も元気じゃねーからな!」





優斗は、私に笑ってほしいんだね。

悲しい顔なんて見たくないんだよね?


だからお風呂で、悲しい顔しか浮かばなかったんだね。

優斗?



私、優斗の希望通り笑うからね!
それで、絶対に幸せになるからね!