「はい梓。」

「ん、ありがと。」

私からトレイを受け取り、ハンバーガーにかぶりつく。

輝もキリトの答案用紙とにらめっこしながらハンバーガーを食べる。

「そういえば、今年の年末年始どうするの?」

「特に行くところなし。」

「右に同じ。」

「レイとキリトは予定なしか…。輝は?」

「俺も特にないだろうな。」

「じゃあ今年も4人で初詣決定だねー。」

5歳の時に知り合って、一緒に初詣に行くようになったのは9歳。

もう7年かぁ。

「はー食べた食べた。」

梓がお腹を叩きながら呟く。

全く。もっと女の子らしくしなさいって言ってるのに…。

髪伸ばしておしとやかにしたら、絶対可愛すぎてモテまくるのに。

唯一の救いは言葉遣いが荒くないことだよね。

「じゃあ今日は帰るかー。」

「んー。眠い。」

「机につっぷさないでよキリト。ほら、起きて!」

「レイ明日は?」

「あ、私明日はバイト入ってるから先に帰る!」

「了解。じゃあな。キリト頼む。」

「バイバイ。慣れたものだよ。」

外は雪が降ってた。

白くて優しい雪。

この雪が溶ける頃、私は何をしているのだろうか。