夕飯時で混んでるせいもあって、商品はなかなか出てこなさそうなので、一度席に戻ることにした。

小さく縮こまったキリトと、怒り奮闘の輝。

なんだか笑っちゃうなぁ。

「さすがに輝の堪忍袋の緒が切れたね。」

席につきながら梓が言う。

「まぁ、次は赤点回避しようキリト。」

キリトの隣に座り、一応励ます。

「俺、二年生になれっかな。」

「見た目は不良に間違われやすいけど、生活態度はまじめだし…大丈夫だ!……と思う!」

「それ毎回言ってもらってるよ…。」

今回のテストがかなり響いたのか、いつも以上にテンションが低い。

「8番でお待ちのお客様ー!」

「あ、私達だ。キリト行こう!」

キリトの腕を引っ張って席を立つ。
何か励ます事ないかな。

「ねぇキリト。」

「んー?」

「今週の日曜日さ、私の買い物手伝ってよ!」

「えー?どこ行くの?」

「行ってのお楽しみ!行ってくれる?」

「うん。特に用事もないしいいよ。」

「ありがとうキリト!」

キリトはどこに行くのか気になってるけど、行くのは私の好きな所。

でも、キリトの気分転換にももってこいの場所だと思うんだよね。