「嘘だろ。」

目を覚ましたレイに言われた一言目は、誰?

「ここ、病院?」

辺りをキョロキョロとして、自分の状況を把握しているらしい。

隣にいる梓も、口をあけて呆然としている。

「おい、レイ。本当に俺たちのこと分からないのか?」

輝が聞くと、レイはじっと見てから口を開いた。

「私の名前、レイっていうの?なんでこんなに傷だらけ?」

レイが自分の身体を見ていう。

信じられない。

ドサッ。

梓が座り込む。

「オレ、先生呼んでくる。」

輝がフラフラした足どりで病室を後にする。

「キリトだよ、レイ。」

「キリト…くん?キリトくんは、私の友達?」

友達…。そういえば俺たちの関係って何だろう。

「俺たちは…幼なじみだよ。」

「幼なじみ…。」

レイは、悲しそうな表情を見せた。